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平成28年度 研究テーマ

icon 交通事故の歩行者脚部傷害の再現における上体質量の影響評価
icon 電動車いすの衝突事故再現及び乗員安全対策の検討
icon ミニカーのフルラップ前面衝突時における乗員傷害に関する研究
icon 防護柵衝突時の車両速度推定に関する研究
icon 衝突時の車両挙動とポストクラッシュセーフティシステムの効果確認
icon 前面衝突時における筋緊張の乗員傷害に対する影響に関する研究
icon 前面衝突時における胎盤早期剥離の受傷メカニズムに関する研究
icon 自動車前面衝突時における肝動脈の損傷に関する研究
icon パーソナルトランスポーター転倒時の乗員傷害に関する研究
icon 力覚支援を用いたナビゲーションシステムに関する研究
icon 実走行中の自動車車体構造における荷重伝達の解明
icon 荷重伝達経路の自動生成プログラムに関する検討

交通事故の歩行者脚部傷害の再現における上体質量の影響評価

概 要
国内の車両対歩行者事故の負傷者の損傷部位では脚部が最も高い割合を示しており、 JNCAPでは平成23年より歩行者脚部保護性能試験が実施されている。 現行の試験では脚部のみを模擬した脚部インパクタを用いて評価しており、歩行者の上体部に相当する質量(上体質量)が考慮されていない。 本研究では脚部インパクタに歩行者の上体質量を再現することで、上体質量が脚部傷害に及ぼす影響を明確にする。 また、品質工学より脚部傷害に影響する車両前面部の設計パラメータを明確にすることを目的とする。

歩行者ダミー模型 Flex-PLI縮尺模型

メンバー
加藤 (M2)     内田 (B4)     船ヶ山 (B4)

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電動車いすの衝突事故再現及び乗員安全対策の検討

概 要
高齢者の増加とともに比較的容易に利用可能な交通手段である電動車いすの需要が増加している. 一方,自動車との衝突事故のメカニズムは解明されておらず,電動車いすの衝突挙動や乗員の安全性に関する研究は急務の課題となっている. また,交通事故において頚部の損傷の割合が最も高いと報告されている. そこで本研究では後面衝突において縮尺模型を用いて再現し,車体及び乗員の挙動をもとに,乗員の安全性向上の明確化を目的とする.

ダミー模型 電動車いす模型

メンバー
富岡 (M2)     西田 (B4)    守屋 (B4)

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ミニカーのフルラップ前面衝突時における乗員傷害に関する研究

概 要
近年,高齢者の移動支援や高い省エネルギー性からミニカーが注目されている. しかし,ミニカーは一般の乗用車と比較して小型・軽量であり,衝突時の衝撃を吸収するスペースの確保が難しい.故に交通事故発生時に一般の乗用車に比べて傷害が大きくなる可能性がある. そこで,本研究ではCAE (Computer Aided Engineering) 解析と縮尺模型により,ミニカーのフルラップ前面衝突時における乗員傷害発生メカニズムを解明し,シート座面角度の変更等の乗員傷害低減手法の実用性を評価することを目的とする.

ダミー模型 衝突実験

メンバー
小野 (M2)     関口 (B4)    出崎 (B4)

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防護柵衝突時の車両速度推定に関する研究

概 要
自動車交通事故の鑑定において車両の衝突速度は,事故状況の把握や事故当事者の過失を立証するための重要な判断材料になる. 衝突速度は,車両対車両の衝突形態においては車体変形時に消費される変形エネルギから算出される手法が広く用いられている. しかし車両対工作物の衝突形態では車体と工作物,双方に変形が生じるため,従来の鑑定手法だけでは正確な衝突速度を推定することができない. そこで本研究では,車両対工作物の衝突形態の中でも交通事故件数の多い防護柵への自動車衝突を有限要素法で再現し,変形時の永久変形量から衝突速度を予測することを目的としている.

実車衝突試験 解析モデル

メンバー
田中 (M2)    永井 (B4)

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衝突時の車両挙動とポストクラッシュセーフティシステムの効果確認

概 要
交通事故後の2次被害を抑制するための技術として,ポストクラッシュセーフティシステムがあり,その中でドイツにおいて実用化された追突事故発生後の自動ブレーキシステムがある. この技術を日本国内に導入した場合の事故低減効果を推定するためには,日本国内の交通環境における効果検証が必要である. 本研究では日本国内での追突事故の実車衝突試験の動画解析を行うことで,追突事故による車両挙動や運転行動への影響を解明し,ポストクラッシュセーフティシステムの効果を確認することを目的とする.

実車衝突試験

メンバー
田中 (M2)    岡 (B4)

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前面衝突時における筋緊張の乗員傷害に対する影響に関する研究

概 要
交通事故の死傷者数を減らすために衝突時の人体の挙動や力学応答に関する研究は重要である. 衝突直前の回避動作により,筋が活性化し,筋肉の硬さが上昇する筋緊張が起こり,衝突時の人体挙動や傷害状況が変化するという報告もある. それ故,自動車の実安全性の評価のためには,筋緊張を考慮することが重要であると言える. そこで本研究では,縮尺模型を用いて前面衝突実験を行い,筋緊張が乗員傷害に与える影響の因子とその度合いを明確にすることを目的とする.

筋緊張あり(100 ms) 筋緊張なし(100 ms)

メンバー
小野 (M2)     菅原 (B4)     山田 (B4)

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前面衝突時における胎盤早期剥離の受傷メカニズムに関する研究

概 要
近年,日本では少子化が大きな社会問題になっており,母子ともに乗員の安全を確保するための取り組みが必要である. リアルワールドではスレッド試験CAE解析により乗員挙動や傷害値が算出されている. スレッド試験・CAE解析共に胎盤剥離による傷害メカニズムや子宮・胎盤の機械的特性については解析していない. そこで本研究では,自動車衝突において妊婦の腹部に力が加わることで,どのように子宮が変形するかを縮尺模型を用いて再現する. またCAE解析では子宮と胎盤の接着部(UPI)に生じる応力を解析する. 模型実験とCAE解析の両面から,自動車前面衝突時における胎盤早期剥離の発生メカニズムを明確化することを目的とする.

実験用ダミー MAMA-2B 妊婦乗員モデル

メンバー
相良 (M1)     石田 (B4)     木和面 (B4)

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自動車前面衝突時における肝動脈の損傷に関する研究

概 要
肝臓は,中実臓器の中でも最大の表面積と体積を持っており,大量の血液を含んでいる. 損傷した場合に大量出血を引き起こし,死に至ることもある. このことから,衝撃安全の観点より,肝動脈の傷害メカニズムを明確化することは必要不可欠である. そこで本研究では,自動車衝突時におけるシートベルトが腹部を圧迫することにより起こる肝動脈の損傷に注目した. 肝臓及び動脈をCAEモデルによって再現し,構造流体連成解析を行うことにより肝動脈損傷のメカニズムを明確化することを目的とする. また,CAE解析と並行してブタ肝臓を用いて実験を行うことにより,CAEモデルの妥当性を検討しながら,実験とCAE解析の両面から検討を進める.

肝臓概略図

メンバー
相良 (M1)     安田 (B4)

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パーソナルトランスポーター転倒時の乗員傷害に関する研究

概 要
近年,中距離移動手段としてセグウェイ(Segway® Personal Transporter)をはじめとする搭乗型移動支援ロボット(以下PT)が,欧米を中心に観光や警備の手段として普及している. 一方で,搭乗員の重心移動で操作するため,バランスを崩し転倒によって搭乗者が脳傷害を引き起こした事例が報告されている. 国内でもPTの更なる普及が見込まれており,乗員の安全を確保することが極めて重要である. 本研究ではPTによる事故を再現し,重症になりやすい頭部,頚椎の傷害低減手法の提案を目的とする.

セグウェイ 人体縮尺模型

メンバー
竹内 (M1)     中山 (B4)     長谷川 (B4)

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力覚支援を用いたナビゲーションシステムに関する研究

概 要
カーナビゲーションはドライバの視覚と聴覚に対して情報提示を行っている. しかし,視覚に対する情報提示は前方への注意力を低下させる可能性がある. また,聴覚対する情報提示は,目標物が視認しづらい夜間走行において,視覚情報と聴覚情報の不一致を引き起こす可能性がある. 近年,ドライバの力覚に情報を提示する力覚支援の研究が行われている. ハンドルを介してドライバの力覚に右左折情報を提示することで,経路案内の誤認の低減が見込める. 本研究では,ドライビングシミュレータを用いて市街地走行を再現し,力覚を用いたカーナビゲーションの検討を行い,より安全かつ快適な経路案内の実現を目的とする.

力覚を用いたカーナビゲーション ドライビングシュミレータ

メンバー
岩渕 (M2)     橋本 (M1)     尾花 (B4)

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実走行中の自動車車体構造における荷重伝達の解明

概 要
現在,自動車車体構造において軽量化と高剛性化の両立が望ましいとされている. しかし軽量化と高剛性化は相反する命題であり,これらを同時に満足させるためには車体構造内部の状態を把握し,荷重の流れを一様にさせて構造内部の機能を明らかにしながら設計を進めることが必要である. そこで本研究では荷重伝達を定量的に評価できる指標U*を用いることで,実走行中の車体構造における荷重伝達を解明する.

車体構造 U*分布例

メンバー
中嶋 (M2)     中原 (B4)

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荷重伝達経路の自動生成プログラムに関する検討

概 要
力の伝達メカニズムが解明できれば,荷重伝達の観点から構造内部の状態を把握しながら設計を進めることができる. そこで,荷重伝達を定量的に評価することができる指標Ustarが用いられている. 設計工程においてUstar解析が行われた場合,正確な荷重伝達経路を算出するには多くの時間を費やしてしまう. そこで,本研究では荷重伝達経路算出時間の短縮を目的とし,荷重伝達経路自動生成プログラムの製作を目的とする.

円孔板における荷重伝達経路

メンバー
岩科 (M1)     田口 (B4)

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